小児科 すこやかアレルギークリニック

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2014年12月15日 更新

先週末は、天気予報通り、一気に雪が降りました(画像)。

先回も触れたように、土曜の午後はインフルエンザの予防接種に当てていますが、150キロ離れた街に講演に行くことになっていたので、午前中の診療が終了ととも出掛けないといけない状況でした。

最初は良いペースで進んでいて、12時過ぎに終わりそうな勢いでした。油断をした訳でもないのですが、新患の患者さんに時間をかけて説明していたら、その間に押し寄せるような形で診察希望の患者さんが受診され、結局終わったのが13時10分頃でした。

辺りは雪が降り積もり、出発時間は少しでも早くと思っていたため、診療しながら正直言って気が気ではありませんでした。なぜなら、昨年も同じ街から声がかかり、講演に行ったのですが、その日は暴風雪で高速道路が一部区間通行止めとなっており、下道に降りたら、大渋滞。また高速に乗って、急いだものの講演時間に遅刻するという大失態をおかしていたからです。

今年こそは遅刻できないと思っていたところ、二年連続で大雪で、しかも午前中だけで100名以上の診療をせざるを得ず、医院を出るのが予定より1時間近く遅れてしまいました。

幸い、高速は通行止めまではなっておらず、やや飛ばし気味で運転を頑張りました。ただ、ほとんどの区間が路面に雪のある状態でした。運転操作を誤れば、スリップするかもしれない状況で、相当に緊張状態での運転が続きました。

診療して、息つくヒマもなく150キロの雪道を急ぎ気味に運転となりました。何とか、講演に間に合う時間に市内に入ったのですが、会場を間違えてしまい、数分の遅刻となりました。大変失礼しました。

いつものように1時間半しゃべりまくり、講演後に市の担当者数名としばらく雑談して、そのまま家路につきました。帰りは通行止めがあっても遅刻することはないので、気が楽でした。

しかし、雪の降りしきる中、行きよりも路面に雪が積もっていて、運転は怖い状況でした。反対車線では多分スリップによる接触事故が起きていました。途中の区間でやはり事故による通行止めがあり、下道に降ろされました。

ほとんどの車が通るであろう国道ではなく、迂回路を選択したのですが、除雪がままならず、かなり雪の積もった道路を走らざるを得ず、ハンドルは何度も取られ、結局家に着いたのは23時過ぎでした。

この日は、9時前から診療しており、14時間以上の緊張の連続で、まさに疲労困憊でした…。

講演後に、担当者とお話ししましたが、その地域での食物アレルギーの惨状をお聞きすることができました。園や学校関係者の間でも「食物負荷試験」で正しく診断するという知識が広まってきているにもかかわらず、アレルギー検査のみで食べられる、食べられないの判断がなされており、やはり患者さんには「食物負荷試験」が“隠蔽”されているようです。

時々アレルギーだけでなく、感染症についても“惨状”に触れています。RSウィルスやヒトメタニューモウィルスは調べると検査費用が医療機関側の持ち出しとなってしまうため、疑っても調べない医院が多いのです。

会話の中で、検査すらせずにインフルエンザと診断されるお子さんがいて、なぜインフルエンザと診断できるのか不思議に思っていたという話が出ました。調べるのが面倒くさかっただけなのかもしれません。

インフルエンザは細い綿棒で鼻水をもらって調べます。それくらい多くの患者さんが知っていることです。にもかかわらず、検査もしないとは私には理解できません。確かに検査キットは100%診断しきれるものではないですが、出れば患者さんも親御さんも納得できる訳です。なぜ患者さんが納得できる形で診療しないのか、不可解に思っています。

インフルエンザは検査費用は請求できるため、調べない理由がよく分かりません。待ち時間を短くして、たくさん患者を診たいということなのでしょうか?。確かに、一人当たりの診療時間を短くして大勢診療すれば収入は上がります。

周囲をみていると、とにかく診療時間を気にする同業者が多いように感じています。確かに予約時間を守ることは大事だし、患者サービスの一環だと思います。ただ、それよりも何よりも大事なことは正しく診断し、その診断に見合った根拠のある治療を行なうことは誰の目にも明らかでしょう。

食物アレルギーにしても、食物負荷試験の説明をしたり、食事指導を行なうことがもはや“常識”になっていますが、そうされている患者さんを診ることはほとんどありません。専門医に紹介されることもほとんどありません。

何か医師が自分の都合で診療しているようで、誰のための医療なのか伝わってこないのです。食物アレルギーは専門医がほとんどいないため、仕方ない部分があるのかもしれませんが、小児科診療の「一丁目一番地」と言ってもいい感染症でもやるべきことがやられていなかったりすると、不信感さえ覚えます。

一部なのかもしれませんが、親御さんや園•学校関係者が小児医療に不満を感じているように思っています。真面目な医師は良心的な診療をやっており、「良心」を持って医療できるかによって大きな差が生じているように思います。

当院は待ち時間が長く、努力不足と言われても仕方ありません(泣)。待ち時間軽減も大事なことは理解しているつもりですが、困っている患者さん、症状が改善しない患者さんにほとんど話も聞かず、同じ薬を出し続けるような不誠実なことはしていないつもりです。

医療にもいろいろな思惑があるようですが、患者さんが納得でき、そして病状を改善させるという医療の根本を重視する医師が増えなければいけないように感じています。