小児科 すこやかアレルギークリニック

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“そういうこと”
2014年12月18日 更新

ニュースで北日本、東日本の日本海側での大雪を伝えています。

津南町で2メートルを越える雪なんて言っていましたが、当院のある上越市は、津南町の隣の十日町市と接しています。かなり近いところで、そんな事態になっています。

医院は海岸に近いため、そこまで雪は多くないですが、とにかく風邪が強い。暴風雪のため、高速道路も通行止めとなっています(画像)。

昨日は、水曜でした。15時半から講演があったため、自宅でスライドを完成させ、暴風雪の中を出掛けざるを得ませんでした。講演後、最近通い始めた歯科に行く予約が入っていました。講演がやや長引いてしまったので、歯科に行こうにも市内は除雪車が何台も出動しており、そのせいもあって大渋滞。

何とか渋滞を抜け切り、猛吹雪の中を高速に乗りました。路面自体は上手に除雪されており、急ぎ気味に走り、歯科の予約時間を20分遅れで無事に到着しました。間に合わないと思ったけれど、事前に電話を入れていたので、何とか診てもらえました。受付時間ギリギリに来られた患者さんの気持ちがよく分かります(笑)。

今回は、ある園にお招き頂いての講演でした。最近の私の話は食物アレルギーが曖昧で、とらえどころのない部分があり、更に取っ付きづらくしているという話から始めています。

園関係者も未だに多くの方が、アレルギー検査の数値のみで食べられる・食べられないが判断できると考えているようです。数値が陽性であっても食べられるケースは多々あることを解説しました。

また、親御さんが「うちの子、食物アレルギーがあります」と申請しても、実際に負荷試験をやったところ、8~9割がアレルギーではなかったという報告があり、親御さんの話を信用したいけれど、鵜呑みにはできないという話もせざるを得ませんでした。

そして、医師の診断。これも数値だけや親御さんの訴えを検証することなく食物アレルギーがありと判断されているケースも少なくありません。これは以前言いましたが、“アレルギー科”を標榜する医療機関の7割にアレルギー専門医がいなかったというデータを紹介しています。

ただし、アンケートによる調査なため、アレルギーに興味のある医師が主に回答しているはずで、興味のない医師は答えていない傾向にありそうです。県内を見回すと、9割は専門医不在と感じています。

更に専門医であっても、負荷試験を行なっている医師は少ないという論文もあり、医師に診てもらっているといっても、それが真実であるかどうかは分からない状況です。

要はアレルギー検査も、親の言うことも、医師の診断も相当に曖昧な部分が多く、園や学校の先生はそれをそのまま受け入れている格好と言えます。食物アレルギーでないものをせっせと除去していたり、わずかに誤食しただけでショックに至るようなお子さんを知らないでいることもあるのだろうということになります。

損な役回りとも言え、やはり正しい診断をしてもらうことは、患者さんやその家族、あと園や学校にとっても有益なことと言えます。私の話を聞いた園の先生は「お医者さんの言うことは正しいと思っていた」とおっしゃっていました。私の立場からすると、“そういうこと”から知ってもらう努力をしないといけないのです。

食物アレルギーに関する知識を高めてもらうことはもちろんですが、アレルギーに精通していない“アレルギー科”も少なくなく、一方的に信頼を寄せてしまっている現状を知らないと、前に進めないと思っています。

食物アレルギーに興味を持つ医師は、学会に行くと会場には多いのですが、県内にはまだまだ少なく、逆に現場を混乱させていることすらあります。やはり“そういうこと”の話はしばらくは欠かせないようです。