いつの間にか3月の半ばで、卒園、卒業式シーズンです。
アレルギーを診ていると、普通の小児科ではあまり来ないような15歳くらいのお子さんを診察することは結構あります。診察室で年齢をみて15歳なんて書いてあると、「高校受験があったんだ」と思うのですが、万が一のことを考えると、「高校受かった~?」と気安く聞けません(汗)。
つい数日前に高校の合格発表があったのですが、それでも子どもの方から「高校、受かりました」って言ってくれたりして、こちらも心底ホッとします。
アトピー性皮膚炎が重く、全身皮膚の症状が悪かった患者さんも、合格した1人です。ひどい時の状況を知っていますので、「痒くて勉強なんて集中できないじゃないか」と思っていましたが、私の方も頑張って治療のお手伝いをしたつもりです。
本人の頑張りが一番なのですが、親御さんから「先生のお陰で合格できました」と言われ、ちょっと肩の荷がおりた気がしました。
最近は、当院では恒例となっていますが、負荷試験を1日5人以上という状態が続いています。その中には卵や牛乳の加工品を使ったものもあれば、甲殻類、軟体類、ナッツ類、ソバ、果物など一般的に治りづらいとされるものもやっています。
一応私の頭の中で、食べられる可能性のあるものは片っ端から負荷試験を勧めています。そうは言っても、食べる恐怖心も手伝ってか、検査を受けずに放置されるケースもあるのですが、この時期だけはほとんどの親御さんが負荷に応じてくれます。診断書を出さなければいけないというモチベーションが高い時期だからです(笑)。
以前、アナフィラキシーを起こした疑いのある食材でも負荷試験をやっています。例えば、ゴマと大麦。他県にお住まいの時にアナフィラキシーを起こしたのですが、ゴマは状況的にそうかもしれないと思っていました。数年経ち、負荷試験に応じて下さり、クリアーしています。
大麦も親御さんがそうだろうということでずっと除去されていましたが、やはり負荷試験を行ない、クリアーとなっています。私は大麦かどうかは疑問がありましたが、他院でエピペンまで処方されていました。他に原因がないとは言い切れないかもしれませんが、とりあえずやれやれという感じです。
また、小麦の負荷試験もやりました。このお子さんは微量の小麦でも反応してしまい、かなり重症でした。グルテン入りの米粉パンを食べ、アナフィラキシーで緊急入院したこともありました。講演でも使わせて頂いているのですが、店では「小麦不使用」と記載されていた米粉のパンを購入して、こんな事態となったのです。
負荷試験をしてもなかなか進まず、当然エピペンも処方しています。でも、治りかけたと思ったら、一気に食べられるようになってきて、うどんを100g食べられるようになりました。
この子は小麦でエピペンを処方していましたので、晴れてエピペンから、いや食物アレルギーから“卒業”となりました。
過去にアナフィラキシーを起こしたり、アナフィラキシーの原因として疑わしい食品があっても、やはり「今はどうなっているんだろう?」と考え、こんなこともあるため、諦めずに負荷試験に望むべきだろうと思っています。


