小児科 すこやかアレルギークリニック

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「原因不明」
2015年06月25日 更新

昨日も、水曜の午後の休診を利用してある学校に講演に行きました。

その学校では、ちょっと前に食物依存性運動誘発アナフィラキシー騒動があったようで、大変だったと聞きました。食物アレルギーはないはずのお子さんだったので、いきなりの発症に本人もそうでしょうが、周囲の大人もてんやわんやだったことでしょう。

そう、学校でいきなり初発ということがあるので、「うちには食物アレルギーの子はいないから大丈夫」なんて発想は通用しません。国も担任や養護教諭が不在時に具合の悪くなることもあるので、職員全員が対応できるようにしておかないといけないと言っています。

ということで、1時間ちょっと話してきた訳ですが、問題がありました。学校側ではなく、医療側にです。

救急搬送された病院で、治療が行われ、そこまではよかったのですが、原因検索がなされておらず、「原因不明」とされてしまっているようです。

ちょっと前まで食物依存性運動誘発アナフィラキシーの運動負荷試験はするようには言われていませんでしたが、最近はなるべく原因を究明するように言われています。当院でも、必要時はやらざるを得ないのです。

学校側が食物アレルギーについて学ぶよう国からプレッシャーをかけられているにもかかわらず、医師側への指導は全くありません。とてもおかしいことだと思っています。

学会側は専門医に紹介するように言っていますが、食物アレルギーは食べなければ症状は出ないため、消極的ながら医師の指導は成り立ってしまいます。紹介してばかりでは、自分の患者が減るし、収入も減るし、面白くないでしょう。医師側が足並みが全く揃っていないのです。

ただ、今回のように勝手に「原因不明」と決めつけては、患者さんも親御さんも、学校側も何に気をつけていいか分からないし、対応が後手に回る可能性があります。こういう場合は、専門医に紹介してもらわないと、患者さんの命に関わる可能性があるのです。

確かに専門医に紹介しても原因が突き止められないこともあります。ただ、何もせずに「分からない」というのと、専門的に精査した上で「分からない」では、月とスッポンほどの違いがあることに気付かなくてはいけません。

学校側には親御さんに専門医にかかるよう勧めてもらうことにしました。親御さんは「原因不明」に納得されているようですが、そのままでは学校側にも迷惑がかかります。

これをお読みの「原因不明」とされている患者さんも「果たして本当だろうか?」と振り返ってみて頂きたいと思っています。