小児科 すこやかアレルギークリニック

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肩代わり
2016年06月03日 更新

昨日、ある患者さんに牛乳の負荷試験を行いました。

少し遠い街から先日、初診してくださいました。牛乳アレルギーと診断され、家で1mlずつ増やして飲ませていくよう指導されていました。アレルギー専門医からの指導でした。

4mlまで与えてみたものの、結局、怖くて与えることができなくなり、困り果てて通う園の園長に相談し、当院の受診を勧められたのだそうです。

専門医からは、自宅で1mlずつ飲ませる指導でしたので、確かに4mlの次は5mlで、その次は6mlと、こういう増やし方なら大きな問題はないのかもしれません。しかし、4mlは大丈夫だけど、5mlはダメってこともあり得ます。

本来なら、医師の目の前で負荷試験を行い、どれくらい摂ることができるということを確認した上で、徐々に増やしていくのなら分かります。負荷試験もやらずに、1mlずつ増やすなんて、ちょっとどうだろうって思っています。

よくよく聞いてみると、医学書でアレルギーのことを書いているような有名な先生に診てもらっていたようです。そんな先生であれば、尚更キチンと筋に沿った医療をやってもらいたいものです。

話を聞いて、お母さんの不安もよく分かるし、当院で負荷試験をやろうということになりました。当院を訪れた後、すぐに予約をしてくださり、昨日が負荷試験の日でした。

4ml摂れることは分かっているので、2mlから始めました。2ml→4mlと2回目で、従来の4ml以上摂れることが明らかになりました。

その後もどんどん増やしていき、途中発赤は出ましたが、今日のところは80mlのところで終了としました。

こちらも少量から開始し、少しずつ増やしていったので、この辺で終わりにし、また後日200mlを目標に負荷試験をやろうということにしました。

80ml摂れれば、ヨーグルトも1個は食べられるでしょうし、いろんなものが食べられます。そういった資料もあるので提供し、いろいろと食べてもらうよう指導することができました。

お母さんにしてみれば、おっかなびっくり1mlずつ飲ませていた訳ですが、一気に80ml摂れることが分かり、うれしそうでした。私もうれしいですが、専門医として当たり前のことをしただけのことで、逆に前医が何をやってるんだろうと思ってしまいます。言われた通りにやっていたら、80mlに到達するのにいつまでかかってしまうんだってことになりますよね?。

「怖ければやらなくていい」なんて言っていたようですが、その恐怖心を肩代わりするのが専門医の役目であり、専門医にもいろんな人がいるものだと思ってしまいました。

とりあえずは80mlを上限として、牛乳や乳製品を与えていき、何度も繰り返しあげてみることにしました。微量しか摂れない重症な患者さんでないことが分かりましたので、連日少しずつ食べて行く必要もないかと思います。

確実に80ml摂れるという状況で、数ヶ月後に200mlに挑戦するのでもいいだろうと思っています。

困っている患者さんの一人の不安を肩代わりできてよかったと思っています。