小児科 すこやかアレルギークリニック

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拠点病院2
2016年12月19日 更新

先週、拠点病院の話をしました。

国はアレルギー疾患対策基本法の具体策として、地域にアレルギーの拠点病院を作ろうとしています。

最近は、年末ということで、久々当院を受診される患者さんも目立ちます。1年ぶりとかではなく、4年ぶりだったりします。既に当院でぜんそくが隠れていることを見抜いているのですが、その間は他院に行っており、年末で咳が止まらないため、当院を受診しているようです。

それにしても世の中、いい加減な医者が多い。ぜんそくの咳が長引いているにもかかわらず、“風邪”と診断し、“風邪薬”を処方しており、症状が改善しなくても同じ薬を出しまくっています。

少なく見積もっても、世の中の小児科医の半分以上は、こうでしょうね。まさに“詐欺”まがいの行為だと思います。多くの患者さんが、こういう医師にダマされてしまっています。

でっ、当院がお子さんの体質を見抜き、治療していたにもかかわらず、他院に行っていて理由をたまに聞くことがあるのですが、「遠いから」とシャアシャアと答える方もいます。わずか数キロ遠いだけなのです。

過去に、近所の医者に「誤診」されても、近い医者が好きなようです。4年ぶりに当院を受診されて、4年間“風邪”と言われていても、「もう二度と行かない」とはならないようで、とても不思議に思っています。お母さん方も忙しいのでしょうが、子どもを守ることに力を注いで欲しいのです。

例えば、新潟県内に拠点病院ができたとします。人口が多いという点で新潟市か、県の中央に位置しアクセスのいい長岡市辺りだとします。上越市からはそれぞれ120キロ、70キロ離れています。

それだけの距離を近隣の患者さんが通うかと言えば、通えないと思っています。別に上越市の患者さんだけでなく、他の地域の患者さんもそれぞれの街には遠い方も多いのです。

患者心理として、数キロでも「遠い」とおっしゃるのに、広い新潟県に1カ所作っても、思った以上に機能しないのではないかと思っています。

アレルギー疾患は、ちょっと前まで国民の3人に1人とされていました。最近は2人に1人なんて言われているようです。食物アレルギーも年々増加しています。

仮に、私の予想を覆して、多くの患者さんが拠点病院を受診したとしましょう。対応しきれないのは明白です。食物アレルギーに「食物負荷試験」は欠かせませんが、負荷試験の件数も1日でそんなにできないでしょうから、すぐに4、5ヶ月待ちなんてなりそうです。私はそれも“機能”していないと考えるべきだと思っています。

私は全国の開業医に負荷試験をさせるべきだと訴えています。私が忙しい診療の中、工夫したリクスの低い負荷試験を実際に行っているのです。できない訳はないでしょう。ただし、モラルの低い医者も多く、彼らがやるとは到底思えません。一部も良心的で、やる気のある小児科医にやらせた方がいいと考えています。

しかし、学会側は開業医にやらせようとはせずに、自分達の病院など専門病院に紹介させようとしています。多くの患者さんに正しい診断や指導をしている一方で、受診できずに困っている大勢の患者さんがいることにも目を向けるべきでしょう。

食物アレルギーで他県まで行こうという患者さんは、私の印象では1割もいないと思います。結局、拠点化してしまうと、メリットもあるでしょうが、多くの歪みを生じてしまうと思っています。

回転寿しのCMで「お客さんは注文したがる動物だ」ってのがありますが、開業医は紹介したがらない動物です。開業医の協力も得られづらいでしょうから、拠点病院が形骸しかしてしまわないか、とても心配しています。

先回も書きましたが、学会側の示す食物負荷試験実施施設に開業は含まれていません。私は15年前から、開業して9年前から、新潟県に負荷試験を広めるべく、利益は度外視し、多くの負荷試験を行ってきました。いまだに件数は県内ではトップレベルだと思います。

それなりのレベルのことはやっているつもりですが、何故か学会側は開業医を負荷試験実施施設と認めてくれません。その辺りが、拠点病院に集約という発想につながってしるのかもしれません。

当院はかなり先進的なことも取り入れていますが、それ以上のことをやる医師が拠点病院におさまってくれるのでしょうか?。

あまり期待できないと思うのは、私だけではないはずです。