当院はハッキリ言って、待ち時間が長いです。
一般的には、待ち時間が長いと敬遠される理由のひとつになり兼ねません。医院での滞在時間が長いと、風邪をもらってしまう可能性が高いからです。しかし、ほとんどの患者さんがそのまま通院して下さるようになります。
当院が力を入れていることと言えば、まずキチンと説明すること。どの小児科医も、自分はちゃんと説明をしていると言うと思いますが、私は誰よりも丁寧にを心掛けています。医院が混んでも20分以上、たいてい30分は説明していますが、なかなかここまでやっている医療機関はないと胸を張れると思っています。
ぜんそくの場合、軽ければ当院に来なくても治ると思います。変な言い方になりますが、誰が診ても治るのです。それは、どの病気にも当てはまりますよね。当院に来られる患者さんは、決して軽くないので、他で治療しても症状が改善しないと受診されています。そういう患者さんに対応できるよう勉強しているつもりですし、腕の見せどころだと思っています。治療を適切にすれば、症状は比較的早い段階で軽くなってきます。親御さんも「頑張ろう!」という気持ちになって下さると思います。
先日、受診された患者さんのお母さんはいかにも“出勤中”という姿でお子さんを連れて来られました。
話を伺うと、ある医療機関でぜんそくの治療を受けていて、症状が改善しなかったので、少しずつ治療が強化されたそうです。それでも改善しなかったので、吸入ステロイドがその前日に処方されたそうです。会社に行って、そのことを上司に話したら、その上司のお子さんが当院にかかりつけのようで、当院を受診するように熱心に勧めて下さったようです。ダメ押しに「今日は仕事を休んでいいから、これから受診するように」と言われたそうです(笑)。
これまでの症状と治療経過、日頃の咳の出かたを聞けば、その状態での適切な治療法は分かります。診察時にゼーゼーしていなくても、治療の組み立てができるのが専門医なのです。この患者さんはとても咳が出やすいお子さんで、結果的にも患者さんの症状に治療が追いついていなかったので、症状を改善させられなかったのです。
お母さんも一生懸命な方で、通院している割に改善が思わしくなかったので、不安に思っていらっしゃったそうです。その辺りを時間をかけて説明し、どれくらい継続して治療をしなければならないかを理解して頂きました。こういう軽くないお子さんは、専門医でないとちょっと判断が難しいと思います。最後にはお母さんは「今日はいい話が聞けた」とおっしゃって下さいました。
治療しても良くならなければ、患者さんは心配になります。慢性疾患の治療のコツは、なぜ良くならないかと考え、早め早めに対応していくことだと思います。決して後手後手になってはいけません。お母さんの希望で、当院で治療させて頂くことになりました。お母さんと上司さんの期待に応えるためにも、医療機関を替えただけの効果を示さないといけません。納得して頂けるような治療をやっていきたいと思っています。


