小児科 すこやかアレルギークリニック

クリニックからのお知らせ

病院からのお知らせ

トップニュース
2014年12月10日 更新

昨日の夜のNHKの最初のニュースは、RSウィルスが過去10年で最も流行が大きいというものだったようです。

NHKのトップニュースだなんてビックリです。状態が悪くなり入院したという親御さんの話も出ていましたし、心配になった方も少なくないでしょう。

当院が開院して7年以上になりますが、その前からRSウィルスを検査することはできました。いま流行ってきているインフルエンザのように、鼻水を細い綿棒で採取して、それを用いて検査することで、RSウィルスかどうかを調べる、迅速診断キットというものが存在しました。

開院した時に、必要時にRSウィルスを調べようと思い、買いそろえていました。RSウィルスは、インフルエンザのように冬期間に毎年のように流行しています。ご存知ない方が多いのは、インフルエンザの“濃いキャラ”に比べると、薄いせいもあるかもしれません。

インフルエンザは大人がかかっても寝込む程ですが、RSウィルスは小さい子どもがかかった時に重症化し得るもので、大きな子や大人は鼻風邪程度しかならないと思います。小児科医が遭遇するのであって、内科の先生は“実害”がないため意に介する必要がないといったところでしょう。

全体的にはそうかもしれませんが、アレルギー専門医にとっては、RSウィルスは“濃いキャラ”でしょう。何故なら、ぜんそくでもないのにゼーゼーいって、ぜんそくと区別つかないくらいになることが少なくないからです。

お子さんがゼーゼーいっても、「風邪」とか「気管支炎」と診断する小児科医が少なくないようですが、私なら「ぜんそくかもしれない」と考えます。いつも言っているように、まず診断が大切です。

乳幼児ではRSウィルスかもしれないし、ぜんそくの初期かもしれない。当院では、その辺りをこだわっています。

あとRSウィルスにかかり、一旦ゼーゼーすると、気管支に傷が付き、その後もゼーゼーとぜんそくそっくりになりやすくなることもあるのです。となると、特に0歳児がゼーゼーいったら、RSにかかったかどうかを調べておくことは、今後に役立つと考えています。

当院は、ぜんそくのお子さんを多く診ていますが、そんな子たちがRSウィルスにかかると、RSウィルスはやたらと痰を作る病気ですので、ぜんそく発作の痰と相まって、2倍の痰が作られ、呼吸困難を起こします。ですから、熱が続き、呼吸困難が強ければ、自腹でRSウィルスを調べています。

「自腹」と書いたのは、RSウィルスは1歳以上のお子さんに検査すると、費用は医院の持ち出しになってしまいます。保険診療は適応されないのです。

そういうお金が関わると、露骨にRSウィルスを調べたがらない医療機関も存在します。私だって損は積極的にしたくないのですが、そこまで症状が悪化している原因を調べる義務が主治医の私にはあると思っています。実際、ニュースの中でも状態が悪化し、入院したらRSウィルスが判明したという親御さんもいました。

親御さんが「RSウィルスかどうか調べて下さい」とかかりつけ医にお願いしても「調べる意味がない」と断る医師もいます。意味がないとは、医師の自分の都合であり、患者さんは心配しているRSウィルスではないことが分かれば、一安心となると思いますので、意味は大ありです。

ちょっと困ったことが発生して、他院でRSウィルスの検査を断られた患者さんが、当院なら調べてくれるというウワサを聞きつけ、受診される方もいるくらいです。

そう言えば、数年前にRSウィルスがやたらと多い年があり、当院では冬から春にかけて83人のRSウィルス患者を確認したのですが、同じ地域の小児科の感染症情報としての発表では、たったの3名でした。残念ながら、お金が関わるとこんなことすら起こり得ます。

これは全国的なのでしょうが、損をしないようRSウィルスを調べたがらない医師は結構いると思います。そんな中、過去10年で最大の流行と言われています。相当な流行と言うことなのでしょう。マスクに手荒い、うがいともニュースの中で言っていましたが、極めて感染力が強いし、当院でも軽い風邪症状ならRSウィルスを調べないため、感染拡大を防ぐことは困難だと思われます。

私も自分の患者さんを守るため、必要時には費用を顧みず、検査をしていこうと思っています。