小児科 すこやかアレルギークリニック

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執念
2014年07月09日 更新

最近の文章を見てもお分かりの通り、私の頭の中は栄養士会の講演のことが多くを占めています。

県内の栄養士さん達は、これまであまり食物アレルギーを学ぶ機会もなかったでしょうし、学会等でご活躍の有名な栄養士さんも、食物アレルギーの専門医のもとで働いて、知識を確実なものにしていったのでしょうから、そういう意味では不利だったと思います。

私がご指名ですので、私の知識や技術を提供し、県内の栄養士さん達にはご活躍の場を広げて頂きたいと考えています。

明日が資料提出の期限なので、ギリギリまで資料作りを頑張っています。当初は素晴らしい資料ができるはずが、思ったようなものができ上がっていません。1時間半という限られた時間の中で、「アレも話したい、コレもしゃべりたい」と思ってはいますが、やる気の空回り状態なのかもしれません(汗)。

また今日も水曜なので、午後に隣街の小学校に講演に行きます。そちらの準備をしなければなりません。ただ、誤食の話は慣れたものなので、さほど時間は掛けなくても良さそうです。

栄養士会の講演は、話が栄養に特化したものになるため、誤食やエピペンの話はするつもりはありません。過去にも栄養士さん対象の講演は引き受けたことがありますが、今回は私のこれまでの知識の集大成のつもりで取り組んできたのですが、直前にならないとエンジンがかからない性分のため、前日になってあがいている状態と言えます。

一部をバラしますが、食物アレルギーの発症順に話を進めていくつもりです。早いと新生児期から出てくる「新生児・乳児消化管アレルギー」、「食物アレルギーの関与した乳児アトピー性皮膚炎」、「即時型症状」、「口腔アレルギー症候群」、「食物依存性運動誘発アナフィラキシー」というように病気の説明をしていきます。

あとは、卵や牛乳、ピーナッツというように各アレルゲンごとに特徴を説明し、最後に栄養士さんの求められている仕事について話します。どこまで食べられるかを判断するのは医者の仕事、それに基づいた食事指導をするのが栄養士さんの仕事ですので、完全除去ならどう対応し、どう工夫するか、だいたいの食べられる量が分かれば、それを上限としてどういうものが食べられるか、家庭での食事の進め方などを話さなければなりません。

当院の負荷試験のやり方にも触れるつもりです。栄養士さんなら「食物負荷試験」のことはご存知の方が増えているでしょうから、それにまつわる苦労話、親御さんの執念を話したいと思っています。

執念というと「どういうこと?」と思われるかもしれませんが、画像をご覧下さい。左側はだいぶ前にご紹介しています。小学校低学年の子だったと記憶していますが、卵をずっと除去していたので、卵の「黄色」に常に警戒していました。当然、卵焼きなんてそのままで食べるはずもありません。

そこで母が工夫してこられました。カレーで味を付けて、チャーハン全体を黄色くしています。しかも、卵の味もカレー味でかき消されています(笑)。負荷試験の時に使用し、これを完食しています。

先日、右側のものをお母さんが持ってきました。赤いタッパーに入ったものは、左側が普通の卵焼き、右側も卵焼き。

実は、食紅を使い、卵焼きの黄色を目立たなくしています。

実際は、黄色い卵焼きは食べそうもなかったので、卵入りのチャーハンで負荷試験を行ない、食べてくれなければ“赤い”卵焼きを使う予定でした。

お腹を空かせた状態で来て頂いたので、さすがに空腹には勝てず、卵入りチャーハンを食べてくれたため、赤い卵焼きの出番はありませんでした。

でも、母の並々ならぬ執念を感じさせる「作品」です。これも栄養士会の講演で使わせて頂こうと思っています。