小児科 すこやかアレルギークリニック

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指導1年後
2013年10月25日 更新

昨年9月、上越地区のある高校で給食後にアナフィラキシーショックを起こしたお子さんがいました。

近くの総合病院で検査の結果、小麦による食物依存性運動誘発アナフィラキシーであろうと診断されていました。当時の主治医からエピペンの適応かどうか分からないため、当院に紹介されてきました。食物アレルギーで紹介を受けるのは、近隣では滅多になく、稀なケースと言えます。

小麦製品を昼食に摂って、体育のランニング中に蕁麻疹が出て、目の前が真っ黒になり倒れ込んでしまったというエピソードから、食物依存性運動誘発アナフィラキシーが疑われた訳ですが、主治医から小麦が原因の時に陽性となりやすいω5グリアジンが陽性であり、小麦が原因と判断されたようです。

このタイプのアナフィラキシーの原因食品は、圧倒的に小麦が多く、私も小麦が原因だと考えています。ただ、どう考えてもエピペンの適応です。すぐさま処方の手続きをとりました。

昨年の9月にアナフィラキシーを起こし、確か紹介されてきたのが10月で、学校にエピペン対応の講習をしにいったのが11月でした。自分で言うのも何ですが、とてもスピーディーな対応が取れたと思っています。

それからかれこれ1年経ち、当時記載した「学校生活管理指導表」の更新のため、親御さんが先日当院を受診されました。

エピペンを使うようなことがあれば、再処方が必要になるため、当院を受診して下さるはずです。それがなかったので、そういったことはなかったのだろうと思っています。

親御さんに「この1年、何かありましたか?」と聞くと、2回だけ軽い症状が出たそうです。

具体的には、新潟市に友人と遊びにいき、昼ご飯にハンバーガーを食べて、かなり歩き回ったところで、軽く蕁麻疹が出たそうです。自然に消えるくらいの軽い症状で、大事に至らなかったので良かったのですが、こういうことが2回あったそうです。

新潟市に遊びに行った際も、本人はエピペンを持って出掛けており、それなりに自分の身を守るため、習慣づいているようです。ただ、病気のことは友人も知っており、本人がハンバーガーを注文した時に「大丈夫か?」と声を掛けてくれたそうですが、本人が“強行突破”して食べ、歩き回った末に蕁麻疹がちょっと出たそうです。

それを2回繰り返したため、私が冗談っぽく「学習能力ないね~」と言うと、お母さんも笑っていました。この程度で済んでよかったと思っています。

ちなみに、学校側は注意深く対応して下さっていました。私のこだわりとして、エピペンを処方している園や学校に直接出向き、食物アレルギーについて誤食時の対応も含めて学んで頂いているのですが、本人の気の弛み?を除いて、しっかり対応して下さっているのが確認できて、直接出向い効果なのかなと思っています。

人間はミスする動物なので何も起こらないとは思っていませんが、アナフィラキシーショックまで起こした私の患者さんが1年間大きな事故なく過ごせたことを喜びたいと思っています。