ゴールデンウィークの谷間となっています。
市内ではインフルエンザもまだ見られ、熱が出ると「インフルエンザなのでは?」と思って受診される方もいらっしゃいます。実際、インフルエンザは出ないことも多く、最近の寒暖の差で体調を崩し、風邪にかかっていると判断されるお子さんも結構います。
こういった発熱の患者さんの他に、嘔吐や下痢を繰り返す患者さんもいますし、先ほど述べた寒暖の差の影響で、ぜんそくの咳が止まらないと受診される患者さんも多いのです。
昨日は200人近くの受診がありましたが、昼休みも取れず、診療が終わったのが20時過ぎで、家に帰るとグッタリしてしまいます(大汗)。
そんな混むとは思っていなかったのですが、午前中に「食物負荷試験」もやっています。昨日は3人とやや少なめでしたが、長岡市から2人、妙高市から1人でした。
実は、水曜の夜に糸魚川市に行きます。食物アレルギーの講演があるのですが、いつもは日中にやるのですが、今回は園長先生の取り計らいで、保護者などにも聞いて欲しいということもあり、19時からの開催となっています。
毎回、全く同じスライドで話すと言うことはしていません。もちろん、話の内容は似ていますが、スライドは加えたりして、その回の講演に見合ったものにすべく、ちょっと変化をつけているつもりです。
今回は、先日の負荷試験の時に蕁麻疹が全身に広がったお子さんのお母さんに、蕁麻疹の写真を撮らせて頂きましたので、その画像を加える予定です。食物アレルギーは、蕁麻疹など皮膚症状が出やすいため、逆に皮膚症状を見たら、食物アレルギーを疑って欲しいということもあり、参加者の方々には目で見て感じて頂きたいと思っています。
調布の死亡事故があって以来、園や学校の取り組みが変わってきて、積極性が見られるようになってきたと感じています。まあ、全くの無風というか、何も変わっていないところもありますが…。
今回の糸魚川市の園が私を呼んでくださった目的が、食物アレルギーの対応に困っており、誤食時の対応を知りたいというのが大きいのだろうと思っています。その園ではエピペンを持った児はいないようですから、エピペンの話は触れる程度にしようと思っています。ただ、調布市の死亡事故のこともあり、アナフィラキシーショック時は不可欠な治療法であり、場合によっては保育園の先生が投与することもあるという話もしておく必要はあると思っています。
私の体は水曜の午後くらいしか空いていないのですが、ずっと予定が入っており、しばらくは毎週、県内各地を飛び回り、誤食時の対応についてお話しさせて頂くことになっています。
私のやっている活動は、ニーズのあることと考えており、需要があるから供給しなければならないと思っています。ただ、そこには強調しなければならないことも隠れています。
食物アレルギーに詳しくない小児科医は、「除去、除去」という傾向にあります。園や学校はどんなに注意していても、誤って配膳してしまうこともあるでしょう。また、何も知らない隣の子が卵アレルギーの子に卵焼きを渡し、それを食べてしまうかもしれません。
ですから、「誤食」した時の対処法を知っておくべきだと思います。そういう発想は当然でしょう。
ただ、食物アレルギーは治ってしまうこともあります。治ってしまったのに、食べてもいいのに、「誤食」におびえ、「除去、除去」と言っているのは生産的はありません。
専門でない医師には残念ながらほとんどないと思いますが、「果たして、除去し続ける必要があるのだろうか?」という発想は重要です。食べて症状が出るから除去の必要があるのであって、食べて何も起きなければ、除去を解除するのが専門医の役目なのです。
「誤食」時の対応を知ることの大前提は、食べると症状が出て困るから、最悪、命に関わるからということだと思います。
昨日の長岡市からきた卵アレルギーの患者さんに、卵焼きの負荷試験を行ないました。卵白の値がクラス3だったと思いますが、地元の小児科では「除去、除去」と指導されていました。加工品は食べていたので、「除去する必要があるのでは?」と考え、卵焼きに挑戦することにしたのです。
結果は、少々軽い蕁麻疹が出ましたが、最終的には卵焼きを1個食べることができました。家でも食べてみてもらい、何度も食べて症状が出なければ、園には解除を申し出ようと思います。つまり、この子の卵に関しては、「誤食におびえる必要はなくなったよ」ということを園に伝える必要があると思っています。
繰り返しになりますが、誤食時の対処法を知ることは重要です。しかし、「そろそろ食べられるようになったのでは?」と除去を解除することは、これまた重要です。要は、セットで知っておく必要があると思っています。
私は、医師の目の前で少しずつ食べさせて、食べられるようになったかどうかを判定する「食物負荷試験」を知って頂く努力も併せてしなければならないのだろうと考えています。


