小児科 すこやかアレルギークリニック

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よく分からなくなる
2012年05月30日 更新

先日、N市から食物アレルギーの患者さんが受診されました。

アトピー性皮膚炎は珍しく?見逃されておらず、気管の弱さも指摘されており、結構キチンと管理されていました。

ただ、いかんともし難いのが食物アレルギーの対応でした。いつも言っているように「食物負荷試験」でシロクロを付けなければならないのに、それだけは避けて通られていたのです。親御さんもその辺は理解されており、遠路遥々当院を受診された格好です。

いくつも除去していましたが、卵は話を聞く限り重症と言えそうです。何故なら微量に含む加工品でもアレルギー症状が誘発されていたからです。持参されたアレルギー検査の結果を見ると、クラス2程度の決して高くない値でした。

食物アレルギーは以前症状が誘発されていても、現時点でどうなっているかは負荷試験をやってみなければ何とも言えません。親御さんもそれを望んでおり、また、エビがダメだからカニもダメとか、ピーナッツが高いからナッツ類はすべて食べられないという除去の仕方をされており、これもそうでない可能性も十分あるので、シロクロを付ける必要があると考えています。

日頃から負荷試験を繰り返していると、アレルギー検査の値がクラス2でも微量な卵でアナフィラキシーを起こすことがあります。検査はクラス2、3、4、5、6と数値が上がるにつれて、アレルギー症状を起こす可能性が高まります。クラス2でも卵焼きを食べられるケースは結構あり、更に少量しか含まない加工品ならかなりの高い確率で食べられることは実証済みです。

となると、今回の患者さんは稀なケースと言えそうです。でもそれが今でも食べられないかどうかを証明するためには、負荷試験をせざるを得ません。親御さんもいつまでも完全除去は辛いでしょうから、何とか少しでも食べられるものを増やしたいと思っています。

食物アレルギーで困っている患者さんに対しては、誰でもとにかく少しでも食べられるものを増やし、少しでもストレスを減らすことを目標に負荷試験に取り組んでいるつもりです。

先日、以前サケを食べて皮膚症状が出たことのあるお子さんに、サケの切り身を使い負荷試験を行いました。ちなみに、サケのアレルギー検査はクラス5でした。正直、魚アレルギーでクラス5のものを負荷したのは初めてです。先日も、魚は抗体価が20以上だと症状が出る確率は95%と言われていると書きました。しかも以前、皮膚症状が出たことがあるので、要注意と言えます。

1かけらから負荷し、徐々に増やしていきます。何と、何も症状を起こさずに完食してしまいました!!。

先程も述べたように、数値が高ければ症状が誘発される確率は上がるので、検査値を参考にはしています。なるべく食べさせてあげたいと強く思っていても、数値が高いと「まだ負荷試験はできないな」と思ってしまいます。

ところが、クラス2くらいでわずかな量を摂取し強い症状を来してしまったり、クラス5や6でも何事もなく食べられたりというケースを経験してしまうと、何を拠り所にしていいのかよく分からなくなるのです(汗)。数値が高いから、まだ待とうと判断している自分の判断が「間違っているのではないか?」と不安になったりします。

今回のような経験は無駄ではないし、ある程度は積極的に、しかし慎重にという姿勢が望ましいと考えます。そんな気持ちで負荷試験を進めていこうと思っています。