小児科 すこやかアレルギークリニック

クリニックからのお知らせ

病院からのお知らせ

放映が終わりました
2012年02月13日 更新

一応、医院の方は連休でしたが、決して休めませんでした。

今週末に迫った学会で発表するので、そのスライドを作っていました。ここ最近ずっと講演や収録で忙しかったので、学会の準備はいつも通り(?)直前にならないとやっていなかったのです(汗)。

お陰様でだいぶはかどりましたが、〆切りの15日までああだ、こうだと頭を悩ませそうです。

11日(土)に地元のテレビ番組で私が「食物負荷試験」について解説した様子が放映されました。相変わらず、緊張した様子で話しており、恥ずかしいので見て欲しくないんだけれど、負荷試験を広めるために出演したので1人でも多くの困っている患者さんに見て頂きという複雑な思いです。

先週、放映された乳児のアトピー性皮膚炎については、もうネットで配信されています。ご覧になった方も一部いらっしゃると思います。「食物負荷試験」の方がネット上で見られるようになるのは、22日のようです。

これまでこの「医療の広場 専門医のススメ」という番組で、ぜんぶを見た訳ではないですが、冒頭でガイドラインを示した放送はなかったように思います。医療は、意外と我流でやっている医師も少なくなく、ガイドラインとは学会を挙げて、日本の第一人者の先生方が「こう診断し、こう治療すればプロ並みの診療ができるよ」ということを分かりやすく解説したものです。

ガイドラインはどちらかというと専門でない先生に利用して頂きたいアイテムです。専門医は深く勉強しているため、十分ノウハウを持っているからです。新潟は、アレルギーの専門医が少ないため、専門でない医師がガイドラインに則った診療をすべきなはずです。

ところが、いつも書いているように乳児アトピー性皮膚炎は“乳児湿疹”と誤診されており、食物アレルギーはアレルギー検査の結果で食べられる・食べられないの判断がなされています。つまり、ガイドラインはほとんど参考にすらされていないと言わざるを得ないのです。

「食物負荷試験」なんて、朝鮮半島の某国のように都合の悪い情報は伝えられていないという印象すらあります。特に上越市に開院してから、この場でも口を酸っぱくして「食物負荷試験という検査があるんだよ」と言い続けても、紹介すらない状況が続いている現状を打破したいと思いました。

多くの医師が「食物負荷試験」をやっていませんが、確かにアレルゲンを食べさせるという、一見荒っぽい方法は理解し難いし、強い反応を起こしてしまえば、医師は責任を問われます。患者さんとトラブルになる可能性もあり、手技も煩雑で、面倒です。多くの医師が実施しない気持ちも分かります。

しなければしないで、食物アレルギーで困っている患者さんに「食物負荷試験」という検査があることを伝えないのは、フェアーでないのは明らかです。「食物負荷試験という検査があって、症状が出るリスクはあるけれど、食べられるかどうかを判断するにはその方法しかない。受けたければ、ここではできないから、専門医に紹介しますよ。」と言うのが筋だと思います。

こう言うには、私はダサイことでもなく、医師として信用が落ちるとも思っていません。逆に、検査の存在を“封印”していて、患者さんが必死に情報を集めて、検査の存在を知った時の方が「裏切られた」という落胆した思いを持つのだろうと思っています。

私が「食物負荷試験」の存在をどんどん広めようとすることで、同業の医師の敵を作ることになるのかもしれません。私はそうなるのは本意ではありませんが、患者さんを救うのが医師の仕事であって、同業者を別の意味で“守る”のは筋が違うと思っています。「赤信号、みんなで渡れば怖くない」的な状況はおかしい訳で、敵を作っても真実を伝え続ける姿勢は譲れません。

番組では、伝えたいことが多過ぎて、時間もなかったため、ちょっと分かりづらくなってしまっているかもしれません。今になって「こう説明していれば…」という気持ちもあります。

ただ、以下のどうしても伝えたいことは盛り込んだつもりです。
1.食物アレルギーにもガイドラインが存在すること
2.アレルギー検査が陽性であっても、食べてはいけない理由にはならないこと
3.「食物負荷試験」という検査が存在すること
4.そして、その負荷試験をやってくれる施設が県内には非常に少ないこと
5.当院では、卵がクラス6という最高値であっても、加工品を8割の確率で食べさせていること
6.食物アレルギーの診療に「食物負荷試験」は欠かせず、正しく診断されるには専門医を受診しなければならないとされること

私の目は、いつも新潟県を向いていますが、22日以降は全国の方がネット上で見ることができるため、新潟県以外の患者さんにも役立てて頂ければと思っています。

この番組で話すことは、実は開院時から構想していたことでした。専門でない先生が、解説していることもあるようですが、私は県内では数少ないアレルギー専門医として患者さんが受けるべきことはそれなりに伝えられたのかなと思っています。ネット上で半永久的に見られるので、専門病院にかかっている患者さん以外で、適切な診療を受けられていない患者さんへのメッセージ性は強いだろうと考えています。

緊張して表情が硬いのはおいておいて、有効に活用し、一人で悩まず、多少遠くても確かな知識と技術を持った専門医にしっかりと対応して頂くことが大切だということを知っておいて頂きたいと思っています。