小児科 すこやかアレルギークリニック

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粘り勝ち
2011年07月09日 更新

インフルエンザもようやくいなくなり、溶連菌やアデノウィルス、水痘、胃腸炎などの感染症も減ってきました。その代わり台頭してきたのが、いわゆる夏風邪で、のどが赤く、数日間高熱が出ます。

外来も時間的余裕も出てきましたが、「食物負荷試験」は季節に関係なく希望者はおります。当院では、3月、4月が負荷試験のピークを迎えますが、現在も数は多くないものの、食べられる、食べられないの評価を行っています。

当院のやり方は、負荷食材を決め、それを少量から食べて頂くのですが、食べないことには始まりません。たまに、全く口にしてくれず、負荷試験を中止せざるを得ないこともあります。

お子さんにしてみれば、親御さんが「食べちゃダメ」と言い続けてきたものですから、いきなり「食べてみようか」なんて言われても、困ってしまうと思います。それが小学生くらいになると、しっかり分かる年齢なので「無理もないな」と思うのですが、2~3歳でも頑として食べないこともあります。これを好き嫌いと言っていいのか分かりませんが、全く受け付けないこともあります。

先日、卵焼きで負荷試験をしようとしたのですが、事前に手強いことは分かっていました。つまり、親御さんが「すんなり食べてくれない」ことは予想がついていました。

お母さんの機転で卵焼きでなく、スクランブルエッグとし、更に“付け合わせ”を持ってきて下さいました。具体的には「カレー」と「ヨーグルト」です。カレーとヨーグルトが好きなので、卵焼きに混ぜて食べさせようという作戦です。もちろん、カレーとヨーグルトにアレルギーがないことは分かっています(笑)。

一般的には、思いつきもしない組み合わせですが、さすがは好きなものを知り尽くしたお母さんのアイデアもあり、最終的に卵1個分を使ったスクランブルエッグを完食してくれました。

卵焼きで負荷試験を行う場合、食べやすいように砂糖で味を整えてきてもらうことも多いのですが、ケチャップをつけて何とか食べてもらうこともありました。負荷試験の日に食べてもらえずに、中止となると申し訳に気持ちになります。何とか口にして欲しいのですが、今回のケースは、母の粘り勝ちというか、執念が勝ったと言っていいでしょう。

負荷試験が終わって、家でもまた食べて頂き、複数回食べて何ともないことを確認しています。このお子さんの場合、普通のやり方では食べてくれないのかもしれません。ただ、忘れてはならないのが、“卵1個を食べても何ともないことをお母さんが知っている”ことです。お母さんが自信を持って、与えることができると思うのです。

最初のうちは、カレーやヨーグルトのお世話になるのかもしれませんが、いずれは普通の食べ方で受け付けてくれると思っています。