小児科 すこやかアレルギークリニック

クリニックからのお知らせ

病院からのお知らせ

間接的支援と言えるかな
2011年05月07日 更新

先日、ニュースを観ていたら、今回の震災の影響である市の小児科医療が危機的な状況にあると報じていました。

市内にある複数ある小児科医院の多くが診療の再開の目処が立っていないため、臨時の診療所に医師はいるのですが、内科医が子どもも診ている状況だったそうです。そこに岡山から小児科医が来て、子どもの診療に当たっているというものでした。

1週間くらいの期間を勤務して、また次の小児科医にバトンタッチするのだそうですが、取材を受けていたお母さんも「やっぱり小児科医だと安心できます」と言っていました。

私も今回の震災で、何かお手伝いはできないかと思っていました。気持ちの上では、1週間くらい仕事を休んで、手伝いにいきたいとも思っていますが、連日受診の予約を頂いているので、身動きできない状態です。結局何もできず、申し訳ない気持ちでいっぱいです。

その代わりと言っては何ですが、震災の影響で当院を受診された方も複数いらっしゃいます。当院ならではの“協力”と言っていいかもしれません。

茨城の方で、当初はアデノウィルスで高熱を出した下のお子さんが受診されたのですが、後に上の子が咳が止まらないと受診され、ぜんそくが隠れていたのを地元で“風邪”と診断されていたそうです。

東京の方も、水が放射能で汚染されていることを心配され、ご実家に戻られている時に、湿疹の相談に来られました。アトピー性皮膚炎と診断すべきところを地元の小児科で“乳児湿疹”と診断されており、いつも言うように過小診断・過小治療が繰り返されていました。

「ステロイドは使いたくない」とご希望でしたが、ガイドラインをもとに説明し、アトピーと診断された場合は、ステロイド軟膏を使う整合性があることをお話ししたら、ご理解頂けて、治療させて頂きました。ずいぶん湿疹の状態も改善しており、合併していた食物アレルギーについても説明することができました。

神奈川の方も里帰り出産のあと、水などの影響を心配し、帰るのを遅らせていらっしゃいました。やはりアトピーが見逃されており、適切な治療により湿疹は軽快してきています。

原発の関係で、新潟に避難している福島県民の方は多いと思います。当院だけでも、既に何人も対応させて頂いているのですが、やはりアレルギーの過小診断が繰り返されていました。

二人兄弟なのですが、まず上のお子さんはどう見てもアトピーなのですが、診断されてはいませんでした。咳も長引いており、これも“風邪”と診断されていましたが、ぜんそくが隠れていると判断しています。

下のお子さんは、まだ赤ちゃんなのですが、アトピーと診断できる状況でした。口の周りに治りづらい湿疹が目立っていましたが、これも改善させるコツを伝授しました。アトピーに食物アレルギーを合併しやすいため、離乳食の進め方にも影響があるので、アレルギー検査もさせて頂くことにしました。アレルギー検査の結果も、小児科医が同じ結果をみても、判断や指導が変わってくるので、こちらに残っている間に適切であろう判断をしたいと思っています。

宮城県の方からも先日メールを頂き、食物アレルギー診断書が医師が代わった途端に、あれもダメ、これもダメになり、何を信用していいか分からないという相談を頂きました。診断書には医師の署名もあるので、責任をかかってくるため、食物アレルギーの専門でない程、過剰な除去を強いる傾向にあります。専門医は「食物負荷試験」をしてリスクを背負ってまで、無駄な除去をさせないように努力しています。成長期のお子さんを考えると、「小児科医」として当たり前の対応だと思っています。結局、県内の知り合いの先生も含め、信用できる小児科医を紹介させて頂きました。

これを支援というには、おこがましい気もするのですが、多分、当院を受診する予定のなかったが子ども達が、結果として当院を受診して下さったのだと思います。困っている患者さんの援助はしたいと恒日頃から思っており、地道に努力していきたいと思っています。