小児科 すこやかアレルギークリニック

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違うな~
2010年12月21日 更新

昔、当時人気絶大だった西城秀樹さんが「ヒデキ、カンゲキ~」というカレーのCMがありました。アラフォーの方ならご存知だと思います(笑)。

当院は開院以来、診ている患者さんのほとんどがアレルギーがあるという状況が続いていました。中には発熱や呕吐での受診もあるのですが、元々ぜんそくやアトピーで診ているお子さんでした。

最近は、小児科として認知されてきたのか、アレルギーの全くない、感染症の患者さんも増えてきました。検診も予防接種もアレルギーのない患者さんが増えています。ここまで来るのに3年かかりました(汗)。

心掛けているのは、キチンと説明すること、診断をつけること、曖昧なまま「様子をみましょう」と言わないこと、皮膚や耳などなるべく診ること、利益を追求しないこと(すぐに点滴に走らないこと、RSやノロなど医院の損になってもなるべく調べること)、などでしょうか。

キチンと診断すれば、今の医学は進んでいますので、必ず治療効果は出てきます。中にはすぐに改善しないこともあります。アレルギーのような慢性疾患は別とすると、先日もいましたが、RSウィルス感染で熱が6日下がらなかったケースもそうです。

これもRSウィルスと診断を確定しており、「熱が5日下がらないこともよくあります」と伝えていたので、親御さんも乗り切れたのです。原因が不明で、熱が続くのは相当不安も大きかったと思います。

当院で診ている気管の弱いお子さんが、週末に熱が続き、ある救急を受診されたそうです。「扁桃腺は腫れていない」と言われ、吐いていたので吐き気止めの薬が処方されたそうです。

ぜんそくがあると、風邪を引くと咳が悪化しやすいのです。この患者さんは、それで咳き込み嘔吐をしていたのです。こんな時には、吐き気止めは効きません。胃腸炎の嘔吐とは異なります。小児科医でないので、仕方ないのかもしれません。ただ、RSウィルスにかかって咳き込み嘔吐をすることはよくありますが、小児科で“胃腸炎”と診断されていたケースもあります…。

のどは腫れていないとのことでしたが、のどを診てみてビックリ。扁桃腺が腫れており、ビッシリと膿が付いていました。お母さんにものどを見て、確認して頂きました。一見して「アデノウィルスだろう」と思いました。調べてみると、アデノウィルスが検出されました。

これも抗生剤は無効で、熱が平均で5日続く病気だと説明しました。アデノウィルスだと、ほとんどがそういう経過を辿るのです。熱が3日目でしたので、「もう2日くらい下がらないかも」と注意喚起ができるのです。

前日に対応した医師は小児科医でないので、仕方ない部分はあります。ただ、のどは腫れていないと言うのは、間違いでしょう。そんなに急に腫れるものではないですから。

別の前日に診た医師を悪く言うつもりはありません。ただ、「やっぱり小児科医は違うな~」と実感して頂く良いチャンスです。これも立派な患者教育だと思っています。小さなお子さんの具合が悪い時に、最終的に頼るのは小児科医であるべきでしょう。田舎の方だと、「お医者さんに診せておけば」という考えが根強く、乳児でも小児科にかかっていないことも多いのです。

これも先日、初めて当院にかかった赤ちゃんの話です。前医でオムツかぶれと診断され、アズノールという薬が出されたそうです。赤ちゃんのお尻に一生懸命塗っても良くならなかったため、心配になって当院に相談にこられた格好です。

診察してみると、一見してカビです。しかし、カビには効かない薬が処方されていました。まだ赤ちゃんでしたので、またオムツかぶれになることもあると思い、オムツかぶれにはカビとカビでないタイプがあり、治療法が異なるので、キチンと診断して見極める必要があることや、実際に医学書でカビによるオムツかぶれの写真を見てもらい、お子さんのお尻とソックリであることを確認して頂きました。

そこまで話したら、「こんなに説明してもらったのは初めてです」とカンゲキした感じで言われました。これには逆に私の方が驚かされました。アレルギーなら専門医と専門でない医師の間には驚く程の差があります。「(前医とは)全然違いますね」と言われることが多いのですが、アレルギー以外でこんなにカンゲキされるとは思っていなかったからです。

この辺が、地元の医療の課題を表しているのかもしれません。多分、お尻が赤いのをみて「これを塗っといて」くらいしか言われなかったのでしょう。推定診察時間1分と言ったところでしょうか。

他院に通院しても良くならない患者さんが当院を受診しているので、良くなっている患者さんは受診されていない訳ですが、結構「あれっ」と思うようなことをされている患者さんも少なくありません。そんなことからも、敢えて言いますが、地元の医療レベルが高いとは思えないのです。

これも別の話ですが、患者さんがお母さんが内科に嘔吐でかかったら、「ノロウィルスです」と断言されたそうです。便の検査もせずにです。お母さんは「検査もせずによく分かるな」と関心していたそうですが、検査もせずに断言できるはずはないのです。こういう話を聞くとガッカリしてしまいます。

もちろん、一生懸命やっておられる先生もいらっしゃいますし、知っています。多分、医師間で対応の差が大きいのかなと思っています。症状が改善しなければ「自分のやり方が間違っているのでは?」と考えたり、自腹を切ってでもノロやRSウィルスを調べなければならないこともあると思うのです。結局は、「何とかしたい」という気持ちの差なのかもしれません。

医師にこの点で差がなければ、どこの医院に行っても充分説明してもらえ、症状が良くならなければ治療を見直してもらえるはずです。また、必要な検査を行って、診断を確定してもらえるはずです。

やっぱり「違うな~」と、なるべく頼りにされる小児科医でありたいと思っています。